2017年4月のジャパンボウルで入賞した28名の高校生が、外務省が推進する青少年交流のための「KAKEHASHI Project」と「Mazda Foundation」によって、7月18日から26日まで日本に招聘されました。レベル4(最上位レベル)の優勝2チーム5名は、さらに延長して、29日まで滞在しました。
ジャパンボウルサポーターズグループ(JBSG)が、東京で協力をする前までの一行の足取りを、書いておきます。
一行は19日に成田に到着、20日から23日まで長崎に滞在しました。この間、県立美術館で開催されたスタジオジブリ・レイアウト展を皮切りに、醤油工場を見学し、大浦天主堂や平和公園を訪れ、長崎県立大付属高等学校の高校生達と交流し、大村市でホームステイをしました。
大村市では、郷土料理の大村寿司作り、草スキーや竹馬乗り、着付けの体験をし、23日午後に東京に移動しました。
東京では、同世代の学生さん達との交流、アメリカ大使館主催のレセプションに出席、国会議事堂の見学をして、ジャパンボウル名誉総裁の高円宮妃殿下を表敬訪問しました。
私達JBSGは、東京での数日のプログラムに参加するとともに、独自に企画して、もてなしました。以下順にご紹介いたします。
JBSG主催の交流会
7月24日(月)の10:00-13:30まで、日本女子大学桜楓2号館 (東京都文京区目白台)において、交流会として茶道と折り紙のワークショップを行いました。茶道の講師は、裏千家の綿貫宗栄先生にお願いしました。
参加したのは、アメリカの高校生28名と付き添いの2名の先生、日本側からは、高円宮杯英語弁論大会出場経験者の大学生、日本女子大学の大学生・高校生達11名、会場設営や茶道のアシスタント等のボランティアとしてJBSGの協力者、それにKAKEHASHI Projectを主催する日本国際協力センター(JICE)の方々とJBSGのメンバーで、総勢60名近くになりました。
開会の辞の後、アメリカの高校生達は受付で引いたくじにより、最初に茶道、後で折り紙を体験するグループと、逆に折り紙の後で茶道を体験するグループに分かれて、ワークショップが始まりました。
茶道の部
茶道は、会場内にあるお茶室で1席15名、綿貫先生の歯切れのよい語り口で、茶道の概要、掛け軸、お花、器、お点前の意味や所作等が説明され、お点前を一通り見てもらいました。
客人役のJBディレクター神尾りささんの和服姿が、普段とは全然違うので、学生さん達から大きな歓声が上がりました。
当日は裏千家の玉置正子先生(日本文化スポーツ振興会監事)にも来ていただき、いろいろ助けていただきました。先ず、お点前の実演で3名にお茶を出し、残りの12名には水屋でお茶をたて、お運び役が美しい所作で順々に運び、全員にお茶を味わってもらいました。
お茶室での正座には、流石に閉口気味の学生さん達でしたが、意外にもお茶は美味しいと大好評でした。丁度長崎で着付けの体験をしたこともあり、和服姿で行う茶道の実演は楽しかったようです。皆の楽しんでいる様子をとくとご覧ください。
折紙の部
一方、折り紙のワークショップも予想以上に好評でした。
最初に簡単な折り紙の歴史や、現在も使われている折る文化をスライドで説明しました。
会場の隅にコーナーを設け、JBSGのメンバーが事前に折った作品を並べて置き、どの作品を作りたいかを決めて、各作品を実演するテーブルについてもらうように設定しました。
指導するのは我々JBSGのメンバー達で、交流会直前に集まって特訓し“俄か講師”を務めました。アメリカの高校生の中で、折り紙の存在を知っている人はかなりいて、2016年にオバマ大統領が広島を来訪された際、“折り鶴”を折って持参されたエピソードも相まって関心が高まっているようでした。
当初、男子学生さんには不評ではないかと心配しましたが、全員楽しそうに挑戦していました。跳ぶカエル、手裏剣等が人気を呼んでいました。
また、韓国系のアメリカ人で、私達講師役も知らない”バラの花“を見事に折る器用な学生さんがいて、逆に我々日本人が彼女に教わる場面もありました。
この折り紙ワークショップは日本の学生さん達にも参加してもらい、教えたり教わったりと自然に交流が生まれ、会場は賑やかな笑い声に包まれました。
2つのグループともに茶道と折り紙の体験が終了したところで記念写真を撮影しました。
その後、ビュッフェ形式の昼食会となり、各自好きな食べ物を自由に取って、懇談しながら日本の食事を楽しんでもらいました。長崎で大村寿司を作る体験をしているので、酢飯にもすっかりなじんでいる様子でしたが、今年も1番人気はやはりカツサンドでした。
最後はJBSGからのプレゼントとして、今回は全員に折り紙セットを贈りました。
学生さんからは、お礼のご挨拶と、ジャパンボウルグッズをいただき、交流会は無事終了しました。