2018年度ジャパンボウル入賞者の日本旅行に協力(1)

2018年のジャパンボウル大会での成績優秀者45名の高校生と引率の先生5名の計50名が、外務省が推進する対日理解促進プログラム「KAKEHASHI Project」によって、7月3日から11日まで日本に招聘され滞在しました。今年はアメリカのみでなく、カナダで初めて行われたジャパンボウル大会入賞者6名と引率の先生2名が、この中に含まれています。

ジャパンボウルサポーターズグループ(JBSG)が、東京で協力をする前までの一行の足取りを、簡単に書いておきます。

一行は7月4日に成田に到着し、5日に外務省でオリエンテーションを受けたのち、AとBの2つのグループに分かれ、グループAは宮城県を、グループBは長崎県を訪れました。

グループAの主な訪問先は、東北大学に東日本大震災を契機に設立された「災害科学国際研究所(IRIDeS)」で、ここで震災の状況や研究内容の説明を受け、またキャンパスツアーや昼食会で大学生達と交流しました。石巻へ移動して、当地の被害や復興状況を見分し(下の写真)、ホームステイ先で2泊しました。

グループBの主な訪問先は長崎市で、ここで平和公園や原爆資料館を訪ね、被爆者からお話を聞きました(下の写真)。また諫早市の県立諫早高等学校の生徒と交流したのち、ホームステイ先で1泊しました。グループAと違って1泊なのは、このとき西日本を中心に襲った集中豪雨のために切り上げてホテルへ移動したためです。
2枚の写真は、JICEのアルバムからお借りしています。

グループAもBも、8日には東京に戻ってホテルに宿泊し、以降は一緒に行動します。9日は忙しい日程で、午前中にジャパンボウルの名誉総裁高円宮妃殿下を表敬訪問、午後は官邸を表敬訪問し、ホンダウェルカムプラザ青山を見学し、夜はワシントンDCの日米協会と国際交流基金主催の歓迎レセプションに出席しました。

歓迎レセプションに参加
7月9日の歓迎レセプションは、四谷の国際交流基金(JF)本部オフィスビル内の桜ホールで午後6時半から行われました。JBSGのメンバーも、このレセプションに参加し、元気な高校生達と楽しく交流を深めました。

レセプションには高校生の他、JBや研修旅行に関係の深い人達が招待されました。オープニングの前から会場のあちこちで楽し気な会話が弾んでいて、研修旅行で知り合った高校生同志が旅の後半で急速に親しくなっている様子が垣間見られました。

高円宮妃殿下の来場を拍手でお迎えし、ジャパンボウルディレクター神尾りささんの司会で会が始まりました。高校生達は午前中にすでに妃殿下を表敬訪問していることもあり、会場はアットホームな雰囲気に包まれていました。

妃殿下の温かい歓迎の言葉、 KAKEHASHI Projectを実施している国際交流基金の櫻井理事のお祝いの辞があり、続いてアメリカ、カナダの学生代表の見事な日本語による挨拶とお礼の言葉には、会場から盛大な拍手が湧きあがりました。

ワシントンDC日米協会、アメリカ、カナダ大使館からの来賓のご挨拶の後、全員で記念撮影を行いました。

飲み物や食べ物を片手に自由に歓談している最中、サプライズが起きました。なんと明日7月10日が妃殿下のお誕生日ということで、会場に大きなバースデーケーキが運ばれました。妃殿下がローソクを一気に吹き消された後は、ケーキは丁寧に切り分けられて出席者におすそ分けされ、妃殿下を囲んで学生さん達も大喜びでした。

宴もたけなわになった頃、杉本JBSG代表は「私を覚えていますか?」と突然声を掛けられました。見覚えのある顔を見て一瞬戸惑いましたが、思い出しました。2015年のジャパンボウルの最高レベルで優勝し、東京でホームステイをしたチームの一人、Leigh Williamsさんでした。

3年前、一緒に鎌倉の寿福寺等を回った記憶がよみがえりました。彼女は現在、早稲田大学に留学していて、このレセプションに先輩として招かれたとのことでした。JBSGが本格的に活動を始めた年の研修旅行で来日した高校生が、その後日本に留学して後輩達の活躍を見守っている姿をみて、ジャパンボウルが日米の懸け橋になっていることに思わず胸が熱くなりました。

屈託のない笑顔を見せる高校生達が、これからも親日家として活躍してくれることを祈りながら、会場を後にしました。

10日は高校生たちは、午前中、浅草浅草寺を拝観し、その後、高円宮杯全日本中学校英語弁論大会を運営する大学生と合流してランチを食べ、明治神宮を拝観しました。この後いよいよ、JBSGが独自に企画したプログラムで、高校生たちのおもてなしなのですが、ページを改めて載せることにします。